段付きシートその10 水研ぎしながらSR400雑感 

今朝、ふとSRのエキパイがNCベンダーではないってリンクから思い出したように ツイート してみたらダラダラと湯水のように出て来たのでこちらでも紹介しておこうと思う。

そんなの知ってるよという人も居るだろうが、先ずはこちらの 『SR特設サイトのエキゾーストパイプ曲げ加工』 を読んで欲しい。

ツイッターのリンク先は違うサイトだったのだけど、まー、やっぱり本家の方が良いよねぇ。

ちなみに、サクラ工業が手作業でやってるから凄いでしょって話でもないと思ってる。

緩い曲げ入るから難しかったのかな?

自動化するタイミングを逸してしまったのもあるのかもしれない。

大人の事情もあるだろう。

ただ、以前からSRのエキパイは手間が掛かるんだと言われていた。

ヤマハさん。

下のクランクケースカバーやフェンダー画像からののリンクが切れていますよ。

折角のサイトなんだから。

誰か心当たりある人教えてあげて。(今はヤマハに知り合いいない)

ということで、

SR400はその時代に即し様々な改良を加えてきた希有の国産車だ。

インターネットも無く雑誌でSRの情報を拾い集めていたあの頃、SRのエキパイは3重管だとか氷曲げで手間が掛かっているとか言う話だった。

正直、あの頃は純正エキパイなど直ぐに捨ててしまっていたし興味も無かったけどね。

時代は変わり、いつしかエアーインダクションシステムが付き、2010年からはフュエルインジェクションになり燃料ポンプやそれを納めるサブタンクや補器類も増えた。

レギュレーター何処行った? と思ったらクランクケース下に引っ越してた。

現行車はキャタライザーまで付いている。

エキパイに目を向けると、あの頃には無かったO2センサーの取り出しまである。

10%の税込みで60万を切っているのは減価償却が済んだ多くの型代はあれど驚愕的だと思う。

今時、この価格帯でフェンダーが前後鉄クロームメッキの車種があるだろうか。

クロームメッキのエキパイとサイレンサー。グラブバーも黒塗りではなくクロームだ。

細かい部分を上げればヘッドライト、ライトステー、テールランプ台座、メーターカバー、ウインカー、ハンドルバー。

勿論、べた褒めというわけではなく、フォークのアウターチューブやドラムパネルのポリッシュが粗いなど以前のモデルに比べコストダウンされた部分も散見される。

当時と同じ切りっ放しでは無いフェンダーの折り返し加工は以前に比べて大雑把だ。

 

私の知るSR400は30万円台後半だった。

500のみ40万円台だった?(失念)

SRを意識し出したのはちょうど消費税が導入された年だった。

あれから30年経った。そのバイクが未だに原型を保ったまま市販車として生産されている。

親から子へ受け継がれるほどの歳月だ。

微に入り細に入った変更で、フロントホイル19インチだった頃の500㏄単気筒の荒々しさは既に失われて久しい。

だが、今は単気筒の400㏄ロードバイクの優しさを感じる。

いや。今だからこそなのかもしれない。

時代やライダーもそれを求めているように思う。

 

先日、キャリア上に箱を付けたホンダのカブC125の後ろを少しの間走ることがあった。

ぼーっと見ていたらそんなのも良いかなーという思いが浮かぶ。

うちのSR400にもキャリアと箱を付けても良いかもしれない。

いや、むしろ付けたいとすら思った。

箱はまだしもキャリアは欲しい。

以前SRに乗っていた頃には考えられなかった発想だ。

このSRに跨り都心を離れ、まだ走ったこと無い道やまだ見ぬ現地の暮らし残る漁港なんかや細い入り組んだ小道の中をあっち向きこっち向きどっちへ行こうか探しながらトコトコ走りたい。

最初に60万円を切る価格を持ち出したが、価格なんてどうでも良いのだ。

問題は自由な時間をどれだけ取れるかと、それに合わせて心の豊かさが必要なのだと思う。

16になり免許を取った時にこれで大手を振って(お咎め無しに)どこまでも行けると思った。

自由を感じたものだ。

今その自由をSRで感じている。

今日の内にここまで、この時間までに何とかなんて考えない旅に出たい。

走っている間、色々と頭の中で思いを巡らす旅。

SR400はそんな旅の道具になるんじゃないだろうか。

事前に決めたスケジュールから大きく外した動きをしたくない、もしくは出来ないのであればBMWに乗るといい。

そういう点、実に良く出来ている。

私はSR400なぞ大したバイクじゃないと思っている。

ただ、現在その大したことが無いバイクは実は少ない。

大したバイクは他に沢山あるので、それを求めるのであれば他を選べば良い。

でも、もしその大したバイクで満たされないのであれば、ひょっとしたらSR400にはそれがあるかもしれない。

決してSRは全て揃った均整の取れたバイクではない。

走るのに不足は無いが、足らないと感じる事が多々ある。

足らない物を補うように改造して元の木阿弥になる人をたくさん見て来たし自身もそうであった。

やり過ぎると乗らなくなるのよ。

何でも揃っていると飽きることもあるけどね。

足らなさ加減にも依るが、ちょっと足らないくらいの方が良いこともある。

今日から段付きシートの型撮りし始めた。

先ずは大嫌いな水研ぎから。

しばらくの間、SRのシートを数種類作ろうと思っている。

最近SR400を買った人や今現在乗っている人、これから買おうと考えている人が居るのであれば、大した事がないSR400を是非楽しんで欲しい。

大したことも起きないが楽しさはちゃんとそこにある。

一周回って来た今はそれが分かる。

一周回り切っていない所でふん詰まっている人にもお勧め。

ちゃんとバイクしてますよ。SR400は。

逆にバイク本来のらしさ残った希有の存在かもしれない。

ちなみに、驚異ではなく驚愕的としたのは未だに汎用パイプベンダー? で角度変えつつ3回も曲げているのを知ったから。