R1300GS ADV スーパーロー試作レザーの一発目! ミディアムも

昨日は建築系の接待ツーリングでしたよ。

一年前やった 朝霞FACTORYの改修工事 の打ち上げ的な?

工事終わったら行こう涼しくなったら行こう暖かかくなったら行こうなんてずっと言っていて、結局実現したのが一年後という…。

みんな忙しいんだよね。

忙しいからなんて言っていると、いつまで経っても行けないんだから。

時間について色々と考えちゃう。

昼やって

週二で食べる。笑)

R1300GS ADVのできたてミディアムシート付けて行こうかと悩んだけど、自分のバイクも動かしたいなとこっちの883で走ってきた。

883はと言えば、まー、代り映えしないというか安定のというか。
  

途中で大ちゃんカラーのNSR借りて走ったりもした。

当時これの新車は同級だと親ポンしか買えなくてねぇ。

親にポンと買ってもらう奴のことを揶揄してそう呼んでていた。

えぇ、そう妬みですよ。

そんな自分がムスメに親ポン(ダックス)してるんだから笑っちゃうよね。
 

そう言えば、あの頃もこれ借りて乗ったなぁ。
(’94カードキーまで全部乗った。)

90年代のV型は下もあってツーリングにも使えるのね。

今改めて乗ると、90年代初頭のNSRは穏やかな特性だったんだなーという印象。

ポジションは辛いけど。

まー、ちょっと走らせただけなんだが。
 

あの頃、自分はレーレプ興味無くって ‘82だったかのSR400に乗っていた。

何とかSRX4/6くらいは知ってる奴いても、SRなんて誰も知らないみたいな時代だったのだ。

『何このバイク!?』てよく言われたもの。

国内4メーカーがそりゃーたくさんの車種ライナップしていたから、中免取り立ての小僧が知らないモデルてあったのよ。

SRなんて冴えないおっさんが乗るバイク(失礼)で、しかも売れていなかったから。

絶版になるかならないかのタイミングだったんじゃないかな。

その数年後にV字で第何次かのSRブームが到来するんだけど、それのちょっと前の話。
 

ちなみに、その後1993年にSR500の新車を買ったんだ。(SR三台目)

その車両をきっかけに、うち(K&H)へ出入りするようになったんだよね。

ぎりぎりティーンだった…
 

しかし、1000m越える山は涼しくて気持ち良かったなぁー。 

そんな長距離って気はしなかったが、結局500km弱走ったらしい。

で、昨日は直帰したのでそのまま883で出社し、

軽く水洗い。

これ1996年式よ。

NSR筆頭にレーサーレプリカがピークアウトした頃だ。

それが水洗いだけでこれだけ綺麗になるんだから良い状態をキープできてる。
 

ということで、

私が山で涼んでいる内にもFACTORYは稼働していましたよ。

接待前日にラインを入れておいたスポンジから、

捨て型紙起こし、裁断から縫製。

今朝、出社すると張り終えていました。

アドベンチャー用シートの形状に慣れて来たのか、一発目からそれなりに見られる状態で仮張りまで。

ここのステッチの中央がスポンジの峰からずり落ちてしまった。

弧を描くはずのラインが真っ直ぐ近くになっている。

深く着座すると当たって後ろから押し出されているような感覚を覚えるので修正必須。

ライン入れて、

こんな感じに。

ミディアムも一発目のレザーに修正入れる。

ミディアムはここ無しの一度縫ってみます。

あとここ。

見返しなどシートベース側の細かな部分はオオソネがチェックしてまた縫製部へバトンパス。

明日縫いかな?
 
 

そうそう。

スーパーローの記事リンクをSNSに貼ったら『長距離走ることが売りのADVに直ぐ尻痛くなる薄いシートは矛盾していないのか?』というコメントが付いた。

おそらくリンク先も読まずに『スーパーロー』というワードにのみ反応して書き込んだのだろう。

悪気はないのだろうが、所謂「おじさん構文」ならぬ「おじさんコメント」だと思ってる。

真面目に返す気にもならず放っておいたがここでは書くよ。
 

R1300GSが長距離走る事をひとつの目的としたバイクであることを軽んじているとでも思ったのだろうか。

いつも各シート私なりに要件を設定し製品開発をしている。

シートの高さ違いで座面が異なるのはそのためだ。

四時間ぶっ続けで走ることを主目的としている人もいれば、その人が四時間掛か移動する距離を一時間や二時間刻みに休憩を入れながら走るという人、休憩は気が向いたらという人だっているだろう。

足つきは後回しで着座位置や操作性を重視する人、車体の操作や取り回しに不慣れだから足つきを! それらバランスの良い所で! ほぼ高速道路で移動する人もいれば未舗装路でガンガン走りたい人、身ひとつでパーっと走る人もいればフルケースに荷物満載タンデムツーリングが主だったり人によって求めるものは異なる。

色々なオーナーがいて、それら使い方によっても様々な要件があるのだ。

更には体型だって人それぞれ。
 

車体設計の段階である程度想定したライダーの位置というのがあるはずなのだが、誰も彼も彼女もその位置にいられるわけじゃない。

だから、今もって4つ目のシートを作っている。

いつもお客さんに、足つきの許す範囲でなるべく高い位置に乗車できるシートを選んでくれと言っている。

私が足つきの良いシートを作っているのは、足つきが良いシートを作ることが最終目的ではなく、要件(この場合足つき)の中で最大限良い条件でバイクを操作することができるようにと作っているのだ。

低くすることが目的じゃない。

高い(良い)位置で操作をさせたいんだ。

そのために足つき良い車体を支え易い形状のシートが必要だから作っている。

必死に考え何度も試す。
 

R系BMWに限って言えば、特徴的なテレレバーを強く意識しながら合わせ込んでいる。

私が作るシートで他車種にはあり得ない座面形状だ。

停止時にノーズダイブしないテレレバー。

どれだけ咄嗟に足を出せることが大事な要素かこれでもかと考えてきた。

岩がゴロゴロあるような所を低速で走りもした。

勿論そこそこの速度でも走ったが…。

定速や停止時だけじゃない。

スロットルOFF時の減速Gや加速方向で身体を支える座面。

何度か失敗したとスポンジ型まで起こしてから作り直したことも…。
(実は1300でもやった…)

西日本を二週間ほぼ毎日走り回った り、 一日で1,600km以上走った こともある。

たくさんのGSオーナーと同様に、今まで私もGSを走らせてきた。

空冷1200の2007年頃からだ。(RTは2004年~)

今まで本当にたくさんのGS用シートを出荷してきて使って合わなかった人もいるだろうが、今も進化を続け、現在の1300が歴代GSで最良のシートに仕上がったと自負している。

極端な言い方かもしれないが、お尻が痛くならないよう作ったから痛くなり難いのではなく、体格に合わせた高さ幅、座面の傾斜など着座位置、乗車時の操作性や停止時の足の出し易さ、これら様々な要件を満たした副産物としてお尻が痛くなり難くなるのだと考えている。

勿論、お尻が痛くなり難いようにという意識を持って作っているが、それはあくまで色々な要件を満たした結果そうなるのだ。

薄いから痛い、厚いから痛くないなんて単純な話じゃない。

こっちはシートベースの形状を作る時点から座面のこと(乗車のこと)を考えてるんだ。

舐めるなよ。
 

(もしも、過去弊社のGS用製品を使ったことがあって書き込んでいるのなら謝ります。)

まー、舐めてるわけじゃないんだろうけど。