BUELL Cyclone M2 乗り出し前整備 その8 クラッチケーブル交換

乗り出し前整備 その7 のつづき

M2のサービスマニュアルを買い足した。

パーツリストは、883×2とM2は古本だけど、FLHは新品まだあったからそれ買った。

883のマニュアルは1996と1998で2年違いなので電装(点火系)が少し違うくらいなもんで大した差は無いんだがそれぞれの年式のを買ってある。

配線図も別になるからね。

私はサービスマニュアルとパーツリスト紙派です。
 

1997年のXL1200s乗っていた頃にも同じマニュアル買っているのだけど、いつも車両売却する時パーツリストと一緒に渡してしまうので買い直した。

あの時のは初版だったから再版より写真が鮮明だったんだよなぁ。

計算していないけど、ハーレービューエルだけでも全部で10万円を優に超えている。

自分が所有しているバイクに特化しているどころか全ページ自分のバイクのことだけでこんなに分厚い冊子にまでなっているから安いもんだ。
 

このブログ見て『あれどうやってるんですか?』って色々聞いてくる人が結構いる。

『マニュアル持っていますか?』と聞き返すと大概持っていない。

『マニュアルのこのページ読んで下さい。』て説明できないじゃん。

『分からないのならバイク屋持って行ったらどうですか?』って言うとお金無いから自分でやりたいと言う。

イレギュラーな車種をバイク屋に持ち込むならサービスマニュアル持参して行った方が良いとすら思っているんだけどな。

改造したいのなら部品買う前に先ずマニュアル買おうよ。

私はバイク買ったらすぐSM/PL買います。

旦那バイクじゃ無いからそういうものだと思ってる。

そうやって容易に人の手を止めさせる人は、マニュアルを高いって言うんだ。

俺はあなたの代わりに買っているんじゃ無いからね?

自分がネットで見付けて個人輸入した部品を『何処で買った幾らした代わりに取り寄せてもらえないか』とかね。

教えたとしてその後の報告無いなんてざら。

ちっとも楽しくないからもう知らない人に尋ねられても答えないようにしている。

仲間なら事細かに説明するけどさ。

オレ善人じゃ無いし。

しかし、サービスマニュアル新品なんだけど表紙からしてズレているんだが?
 

ということで、

プライマリーサイドの作業。

ケーブルは、Buell(HD)純正品の後期用テフロン加工された物を入手したよ。

ここは純正が出る内は絶対使いたい。

下手なの使うとアウターチューブやカシメからプライマリーオイルが垂れて来るからね。

ちなみに、オフスポは Buellのユリシーズ用の純正を流用している。

クラッチケーブルと考えるとなかなか高額なのだけれど特にオフロードバイクだし信頼できる物を使いたい。

3万弱とかした気がする…。

Buell用は、HD用に比べアウターが細い。

インナーケーブルは同じくらい。

取り回しの関係なのかな?

HD純正は全然曲がらないから。

元のはアウターがボロボロ。

常時ステムに丸当たりなので何か無いかなと手持ち部品を探した結果、ヤマハYZのケーブルホルダーが使えそうなので試すことに。

-96Yだからオリジナルのままかな?

クラッチケーブル交換するにはダービーカバーを開ける必要がある。

ボタンキャップのボルト頭はT27。

T25に比べT27ってあまり使われていないんだよね。

1/4がボタンキャップになるとこのサイズになったりする。

ボタンキャップでトルクス頭ってあまり無いよね。

大体ヘックス(6角)

だから、ここをT25の工具使われてネジ壊されているケースが意外と多いんだわ。

で、捲れるはダルダルになると。

カムアウトし易いここのボルトがキレイということは、確りとした工具を用い丁寧に作業された証拠だ。

中古車を買うときはボルトの頭を見る。

比較的錆易いケースカバーのキャップボルトやアクスル、キャリパーマウントなど要所を見れば、それまでの保管状況がうかがい知れるし、ボルトの頭を見ればどんな所で整備されていたかも大体分かる。

剥がさなくても剥がれちゃう仕様のギアインジケーターのデカールも残っている。

ポリッシュ仕上げではなく凸凹シルバー塗装でこれが残っているということは保管状況が悪くなかった証拠だろう。

ケースカバーのキャップボルトに工具掛けた跡が無い。

プライマリーカバー未開だなこれ。

この年式はテンショナーのスチールベースが折れ易いのと、もしかしたらステーターコイルの配線沿う所のケースの鋳型の凸があるかもしれない。

スポーツスターだと98年辺りがそれで、そいつのお陰で被覆に穴開いてショートしてステーターお陀仏。

プライマリーカバーが凹んで擦れている。

走行中に転ぶとダービーカバー下も削れるんだよなぁー。

推測だけど、これ凹んでいるしクラッチポンと離してポテッと倒したような感じなんじゃないかなぁ。

コロンというよりドンと出てゴンみたいな。

左グリップの手前側が少し裂けていた。

レバーエンドの削れ無し、レバー根元やレバーホルダーの曲がりも無い。

ポンと出た瞬間右にハンドル切れて左に倒したのかな?

ピボットはブッシュ入り。

これ入っていなかったら即偏芯するだろうなー。

1200のダイヤフラムスプリングはなかなかの代物だから。

ダービーカバーの予備あるから交換する。

ちなみに、カムカバーも予備を持っている。

レリーズベアリングはまだ大丈夫そうだけど念の為に交換しよう。

と思ったが、在庫を探したけど出て来ない。(;´・ω・)

直ぐできるからまたにしよう。

スポーツスターでは何ら困る事の無いプライマリーオイル交換。

サイレンサーマウントとバンド緩めれば何とか抜けた。

ケーブルアジャスト。

レバー側根元の隙間を規定値内に収める。

アジャスターにシリコングリスを塗りたくる。

防錆もあるのだけど、

オイル気無いと、カバー被せる際ここ跨ぐときカバーの裾を破くんですよ。

必ずブーツ頭から縛っておく。

アジャスターの継ぎ目からインナーに浸水すると、最悪プライマリーカバー内にダイブしちゃうんで。

オイルと混ざってカフェオレみたいになる。

YZホルダーはケーブルの曲がりに無理も掛からずで良い感じ。

次!

ケーブル交換終わったらプライマリーチェーン調整。

(。´・ω・)ん?

インスペクションカバー覗くのにシフトレバー外すのか。

まー、見たまんまなんだけどね。

うっ!

嫌な予感するもパキっと鳴った後に緩む。

ここなー。

冷間でちょっと緩い。

1mm詰めた。

サイレンサーが邪魔して超短レンチの出番。

スポーツスターの整備性の良さをことごとく打ち砕くレイアウト。

皿ねじは食うから座に油塗って甘締め。

ここは面圧高いから緩むことはない。

しっかり脱脂してがっちり締め込む人はカジらせるんだ。

使うオイルはフォーミュラ+。

部品代をケチると後で必ず返って来る。

プライマリチェーンの潤滑しながらトランスミッション当り面の極圧に耐えている。

そんな状況に置かれたことはないし耐えたこともないけどオイル大事。

ねちゃねちゃしてボトル切れ悪いから、乾燥室の高い位置でスタンバイさせてから給油してるいるよ。

50度近くまで上がっているんじゃないかな。

あっという間にボトルの中までキレイになる。

ホントはプライマリーカバーまで外して中確認したいけど、一先ずステーター焼けの臭いも出ていないしこのまま乗り出す。
 

乗り出し前整備は その9 へつづく。