東本 昌平氏に描いていただいた SR400

2025年7月27日 東本昌平 氏がお亡くなりになりました。
 

『東本昌平は、かねてより病気療養中でしたが、2025年7月27日、自宅にて家族に見守られるなか安らかに旅立ちました。

なお、故人の遺志により、葬儀につきましては親族・親しい方々にて執り行いました。

生前は、多くの読者の皆さまに支えられ、オートバイに乗る事、絵を描く事を生涯楽しみ、最後までペンを握っておりました。

作品を通じて、これからも皆さまの心の中に東本が生き続けていくことを家族一同願っております。

長年にわたりご愛読いただいた皆さま、関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。

すべてのバイク乗り

すべてのエンブレムに

祝福を!

2025年8月7日

東本昌平 家族一同』
 

ご冥福をお祈り申し上げます。

弊社SR400を東本氏に描いていただいた際の2021年記事を再掲です。

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オートバイ5月号の別冊付録『RIDE』。

今回の題材はSR400。

いつものように東本さんが短編を描き下ろしています。

これ基にしているのは弊社のSR400なんですよ。

シート写っていませんが。(;´・ω・)

がっ!

キャー!! >_<

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SR400FIなのに、ちゃんと? 旧型リフレクター ですよ。

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フォークブーツじゃなく、ダストカバー&サイドリフレクター

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貸し出す直前、東本さんの好きなバイクのイメージに近いのかなと段付きシートにサイドリベットを付け、それを車両に装着してお渡ししたんです。

こうやって自分(開発車両ですが…)のバイクが描かれるなんてうれしいですね。

ありがとうございます。

短編内だけではなくRIDEの記事もSRばかりとなっています。

歴代のサンバーストカラーについての特集なんかあったりして。

SR乗りはオートバイ5月号を読む用と保管用に2冊買いましょう。(命令)

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で、この段付きシートの話。

これを作った頃、ちょうどトラッカーブームみたいな流れでカフェは廃れて誰も見向きもしない時期だったんです。

その頃カフェと言えばシート含め英車のその流れを汲んだ姿がほとんどでした。

私は水平基調の英車がハンドリングも含め好きなんですけどね。

昔から『SRは何者にもなる(にでもなれる)』みたいな事を言われてて、じゃー、SRの個って一体何なの? SRらしさは? なんて強く考え始めていた時期でもありました。

SRは日本のオートバイなんですよ。

だから日本のバイクに合う日本独自のカフェを作りたいなって。

そんな時、このシートを作りました。

当社先代の中山がやっていた時代(’70)のカフェをもう少しスマートに。

いつの時代でも受け入れられるような普遍的な造形。

段付きシートというネーミングは、まー、キャッチーかなって。

ただ、70年代はオートバイ史上魔の年代でもあって、派生に暴走動力など憎くき悪しきイメージが付いて回るんですよ。

今時分どうなっているのかは分かりませんが、その頃の事が確実に尾を引いています。

だから、段付きシートという名前であっても上質に仕立てよう。

ライダーと合わさった時に気品も備わるようにしよう。

絶対に悪しきイメージになり得ないようにしなくてはいけない。

もちろん、弊社の売りである走らせた時の楽しさや喜びも兼ね備えていないとならない。

SRの一番の特徴でもあるティアドロップタンクがより美しく映える意匠にするべく頭をフル回転させました。

その頃は、純正タンクをそっくり挿げ替えてしまう事が殊更良しとされていましたから。

そんな思いの中で作ったシートです。

その想いは色褪せず今も鮮明に覚えていますが、もういつ作ったのかは忘れてしまいました。

1978年が初年度のSRは、2010年キャブレターからFIになりそこから最終5型へ。

その間、少しずつシートベースの形状を3回改修してはリリースしてきました。

今でもずっとオーダーは止まらず、多くの方々にご愛用していただいている定番のシートになったと感じています。
 

最近、この段付きシートを模した物を作っている所を偶然見つけました。

本来するべきは作るではなく創るです。

私達の目的は商品(シート)を作ることではなく、皆さんにオートバイで走ることをもっと楽しんでもらうためにシート製作という手段を用いその対価をいただくことです。

シートは手段であって目的ではありません。

見た目を追って作った物でもないです。

物作りに従事する者が何のために、何故それらを作るに至ったのか、物事の成り立ち含め商品を介して感じていただきたいと切に願います。

模倣品ではなく本物を手に取ってください。

4年経った今も店入口のカウンターに飾ってあります。

ご来店の方は是非お読みになってください。

もう一冊あって、それは自宅に持ち帰り大事に保管してあります。

一生の宝物だわ。

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東本さんありがとうございました。