クロスカブ 鬼ハンの薦め?

クロスカブ気に入ってそら豆シートのハイ付けてちょくちょく乗っています。

が、実は困ったことにシートだけで解決していない所がありまして…。
 

ということで、

メーターが付いていないのは置いといて、

クロスカブは、ステムシャフトが大体この指の位置、この指と同じ直線状カウルの中に通っています。

ステムシャフトと言って分からない人もいるだろうから簡単に説明すると、ハンドルを左右に動かしたときの支点(軸)になる部分です。

そして、ハンドルポストがそのステムシャフトの手前に付いています。

これはモンキーですが、普通のバイク(てなんだってのは置いといて)の場合、ステムシャフトの前方側にハンドルポストがあるんです。

まー、最近はステムオフセット小さい車両が多くここまで前ってわけじゃなくなってきいますけどね。
 

クロスカブ乗りの皆さんから、キャリアの持ち手がお尻の後ろ側に当たってしまうんだって話をよく聞きます。

これ、シートも作って自分でもオーナーになって悩んで色々検証したのだけど、ハンドル近過ぎ問題です。

着座位置の高いハイシートでもステップとの位置関係がいまいち改善せず…。

これ全てハンドルに合わせざるを得なく仕方なしにそうしている着座位置によるものでした。

要は、手前過ぎるハンドルに合わせて着座位置が後ろめになってしまうんですよ。

スーパーカブはハンドル位置調整できないので、これからの話には適合しないです…。(;´・ω・)

知らない人もいるだろうけど、純正ハンドルにはクランプ割り面のここに合わせて固定しましょうというポンチマーク(窪み)があります。

レバーホルダーにも位置合わせマーク付いていますからね。

手っ取り早く検証するため、このポンチマークをずらして走っていたんですよ。

ハンドルが起きる。

俗に言う『鬼ハン』ですね。

なにもイキりたいのではなく、

グリップ位置を、

少しでも奥(前)にしたかった。

で、この状態でちょっと走り出すと『今までのあれ何だったの?!』てくらい好転しました。

やっぱりハンドル位置だと確信。

通常、シート開発時はデフォルトハンドル(ステップ)位置で行います。

レバーの位置ですら変えません。

勿論、その要件の中で最良の物を作ったつもりでしたし、シート単独で諸々解決させる気でいました。

いつもそうしていますし。

そこから多少個人(ユーザー)の好みでハンドルやら小変更すれば良いと考えています。

でも、このハンドル位置ではダメでした。
 

毎日M10スパナをポケットに入れ色々な角度にして通勤しました。

ちょうど良いのはめちゃ鬼ハン。

でも、それだと手首が暴走族のあれになるからダメ。

大きく奥へ行って手前に戻ってくるみたいなスワロー的なハンドル探すしかないかぁと散々悩んでネットで探す日々…。

トップブリッジにハンドルポストとメーターステー溶接するかまで考えた。

ハンターカブのメーター付けている ので、メーターステーは何かしら作らなきゃいけなかったし、ついでにやっちゃうかぁ?と。

で、色々調べた結果これに行き着きました。

これ見りゃ何用かって分かる人もいるだろうけど、一先ずそれは置いときます。

安心のホンダ純正部品ですよ。

これの何が良いってステムシャフトよりハンドルポスト取り付けの穴が前にあるんですよ。

実は結構前に買って用意してあったのだけど、全く作業時間が取れずで夏休み(GB350Sシングルシート型作業の合間)にやりました。

クロスカブ純正ハンドルポストはステムシャフトから30mm手前(ライダー側)です。

新たに用意した方がステムシャフトから22~23mmだったかな? 奥(前方)になります。
(もう一つ注文してあるのでちゃんと測ります。)

どちらも同じハンドルポストを使う仕様なので、クロスカブから外してそのまま移設が可能。

ステムシャフト位置

ポスト位置。

デフォルト位置。

ハンドルそのままグリップ位置で、5cmちょい前方へ移動します。

これで走っていますが違和感無しというより最高です。

シートの設計ともより合います。

ステップ位置の中途半端さ加減が激減したというより、ステップ荷重が確りできるようになりました。

純正ハンドルに合わせた乗車位置だと、加速時に上体が後傾になりステップ荷重が抜けるのですが、それが無い。

むしろ加速時でもステップへの踏ん張りが利くようになる。

そら豆シートで良くなったクロスカブがもっと楽しくなりましたよ。

もう現行クロスカブには必須なんじゃないかと思うほどです。
 

実はこれハンターカブでは起きない事象なんですよ。

そら豆シートに付け換えるだけで諸々が解決してしまう。

ハンターカブはステムシャフト前方からハンドルが生えています。

今までクロスカブとハンターカブの乗り味の大きな差は、ステムシャフトというかフォークの構造によるものなのだと考えていました。

ハンターカブは大柄でバイクっぽく、クロスカブはあくまでカブの派生モデル。

この感覚は、ステム(フォーク)の差もあるのですが、ハンドル位置による感覚も大きかったんだなーと改めて。

車体がコンパクトというか、ホントに乗車ポジションが窮屈だったんだ。

感覚というか錯覚というか…。
 

乗車位置が後ろ過ぎてリアサスの効率良い荷重ポイントより全然後ろに着座しているんですよ。

フロントフォークのリアバウンドストローク側(伸び)で余計な領域にまで伸びているし、ストローク側(縮み)も同じく。

オフロードバイクのように前後ピッチングの大きなバイクが好きですが、それだって前後良い位置に居られてコントロールしやすいのが条件です。

良いポイントから後ろ寄りというか過ぎるんですよ。

最初から後ろに重たい荷物積んで走ってるみたいな状態。

開発時から気になっていた小さな?違和感が今になってすっと飲み込めました。

少し勘違いしたまま作ってしまったんじゃないだろうかと、後になって心配になっていた時期もあったんですよ。

市販化したあとも、開発時に確認する秘密のあることをすると設計通りになっているのを確認しに走りました。

でも、何かが足らない。
 

クロスカブは車格もあって乗車ポジション狭いから仕方がない部分なのかなと自分を納得させていましたが、自分でも気に入って使いたい物なんで気になって気になってどうにかしたかったんです。

実はもう一つ新たに原型作る(途中)までしました。

キャリアに触れるくらいギリギリまで後ろに長いそら豆シート。

でも、これ以上後ろに乗車させるのは逆効果だと分かりました。

まー、まだその原型は捨てちゃいませんけどね。

このトップブリッジ(カブは橋渡ししていないけど便宜上そう呼ぶ)。

JA60用の純正メーターが取り付けられるステーを作ってセットで販売しようと考えています。

純正品使うので利益あまり出せないのだけど、シートのみで解決できなかったせめてもの罪滅ぼしじゃないけど作って売ります。

ブレーキホースなど一切外さずハーネスガイド内へ通せるように、トップブリッジ側に簡単な加工を施してから出荷します。

基本ボルトオンですが、メーター外すしちょっとコツ必要なのでできればバイク屋さんで取る付け作業してもらった方が良いかも。

業販価格設定できない商品なので、部品持ち込みでの依頼になっちゃうんですが…。(;´・ω・)

JA45用のメーターステーセットで欲しい人居ますかね。

需要があれば考えます。
 

ちなみに、ハンドルポストに下駄噛まして高さ出している人たまに見ますが、グリップ位置手前に来ちゃうのでこの場合逆効果です。

150cm台辺りの小柄な人ならこの問題は出ないのかもしれない。

もう少し涼しくなったらうちのムスメ(160cm)に高さ違いのシートで乗らせて検証しよう。