SR400純正シートカウル考察 鉄製と樹脂製

純正シートカウルが装着出来るシートを作る前に純正シート考察します。

ホンダのカブは除きますが、ヤマハSR400は40年間も作り続けて来た希有のバイクです。

その中でかなりの改修や改良、設計変更を繰り返してきました。

純正シートベースに限っては、1978年から2007年まで鉄板のプレス品でした。

2008年に樹脂製となり、FIになった初年度2010年にバッテリー配置がシート下になったことを受け樹脂製のまま新設されました。

2019年になると規制対応のECUがシート側に押し寄せて来たことで、更に形状変更となっています。

人だって40年も生きてりゃ色々あるわけですからSRだって色々あったんでしょうねぇ。

ということで、

まだシートベースが鉄板だった頃(2007年まで)の純正シートがあったので、丁度良いから現行品と比較しましょう。

旧型カウル。

新型(現行)カウル

カウル縁に板が走っています。

補強の意味なのか、それとも走行風切り音抑制なのかは分かりませんが。

ネオプレーンのゴム板が貼ってあるのは音でしょうね。

加速騒音?

フェンダー側にも吸音材? が貼ってあります。

シート下のエアークリーナー吸入口からの吸気音や走行風切り音もある。

カウルも無いSRにとって今の規制を通すのは本当に大変なんでしょうね。

今は水冷エンジンですらエンジンに樹脂カバー付いてたりしますからねぇ。

DUCATIなんかエンジンがプラスチックなのか!?てカバーが付いてます。

旧型にもカウル両脇申し訳程度のスポンジが付いていますよ。

旧型はバッテリーがサイドカバー内なので、現行シートベースに比べ低床(スポンジ部が厚い)です。

前後のベロクロテープは、

これ折らずに仕舞える車検証入れ用。

自分が新車で買った’93のSR500にはこんなゴムのフラップ? 付いて無かったような気がします。

たしか折り畳みのケースだった気がするなー。

いや、当時は純正シート使わなかったから分からない。

フラップは走行風がケースの口に入って膨らまないためになのかな?

二つ折りにしてゴムバンドで留まってた気がするぞ。(失念)

バンド併用だった?

他年式のシート部品で出すとき用?

しかし、鉄板プレスは色々厳しい。

法規変更により ’94からグラブバー他パッセンジャーが掴む物ある場合に限りタンデムベルトは必要無くなった。

が、まだ名残りがある。

M8mm

親指差しのゴム足がフレームマウントして、人差し指が前方のシートダンパーへ。

FI になりバッテリーがシート下にやって来たので前側の差し込み位置も高くなる。

逆さなのでややこしいがシートベースが高床化された。

2008年から樹脂製シートベースになり補強リブ分、実質シートベースの厚みが増しスポンジ部が薄くなっている。

リアフェンダーの上辺り。

カウル固定は、M5ボルト7か所と念の入れよう。

樹脂製になり強度保てなかったか防振なのか保険なのかゴム足追加されている。

まー、色々含めでしょうね。

カウル固定は両脇のM5ボルト×2ヶ、

M6フランジのセルフナット×2ヶ、(シートベース側からスタッド)

M5フランジ袋ナット×1ヶの計5か所。(シートベース側からスタッド)

ここだけ位置決めピンに変更された。

カウルに返しが付き強度も上がったことで7か所留めは必要無いだろうという判断か。

新型シートベースに旧型カウル装着。

両脇のM5部とスタッド部の3か所は穴位置問題無し。

(厳密に言うとカウル両脇は穴位置は同じでもカウルのオフセット量が数mm異なる。)

位置決めのピンとカウル固定穴のみ合わず。

ちょうどカウルにケガキが入ってる辺りにピンが来る。

あえて変えたんだろうけど何故だ。

新旧混同しないようここだけ変えたとか?

分からん。

旧型は7か所すべて立て込みナット。

7か所固定するほどじゃないコストも掛かるし省きたいが設変するにも金が掛かる・・・。

的な?

SRの様に細く長く売ったモデルは一気に変えられるほど潤沢じゃないし設変の優先順位があったんだろうねぇ。

まー、最近のモデルは徐々に改良というより時代に対応て感じだったのかも。

割ける予算の話。

旧型ベースに新型カウル。

当然ここが合わない。

という事は、新旧対応するシートベースにするためには立て込みナットここだけ縦列にしとけば良いわけだ。

実は、このシートベース専用ステー介して固定なのでキャブモデルにも装着可能なんですよ。

ソレこれから確認するんだが。(;´・ω・)

いや、キャブ店にあるんだ。

てことで、キャブFI対応シートで作ります。

細かい所で、カウルの表面も実は形状異なります。

分かるかな?

旧型

ちなみに、調べたらこれ ’02年カラーらしい。

何でうちにあったんだろう。

お客さんが置いて行った?

新型。

四角穴の位置とサイズも違いますねぇ。

旧型

新型

こっちの方が塗装の乗りは良いだろう。

3Dスキャンすりゃ何でも早いんだろうけど、物作るにはこうやって考察することも大事です。

積み重なって次に繋がるからね。

スキャンしてコピーはコピーし続けるだけ。

ん?

コピー屋はそれで良いのか。

さて、年式違いカウルの固定は分かったぞ。

どうやって作るかなー。