キャブレターのチョークについて物思ふ
今朝、飯を食べていると先に出たムスメから電話が掛かって来た。
チチ : 『はいはい。どした?』
ムスメ : 『ミニのエンジン止まって掛からないー!』
チチ : 『あらら。チョークは?』
ムスメ : 『少し引いてる!』
チチ : 『今どこ?』
ムスメ : 『駅の近く!』
チチ : 『ほほー。そこまで走ったか。』
チチ : 『チョーク戻してアクセル全開でセル回してみ?』
きゅるきゅるきゅる
ヨッメ : 『掛からないよー。』
ヨッメ : 『ここ危ないんだけど、もうちょっと寄せた方が良い?どうすれば良い?(てんぱり気味)』
チチ : 『大丈夫だから、とりあえず道路の脇に寄せな。』
ムスメ : 『えー?エンジン掛からないよ?』
チチ : 『押せば動くから。』
ムスメ : 『分かった!やってみる! ガサガサガサ(ポケットに入れた?)』
ムスメ : 『えー動かないよぉー。』
チチ :『一人で押してんの?』
ムスメ : 『うん。』
ムスメ : 『ハハはハンドル握ってる。』
チチ : 『いやいや、二人で押すんだって。笑)』
ムスメ : 『え? あ、 ありがとうございますっ。』
どうやらトラック乗りのおっちゃんが降りて来て押すの手伝ってくれたらしい。
ありがとうありがとう。
ヨッメ : 『ハザード出したままの方が良い?』
チチ : 『心配なら点けたままで良いよ。(ブースターケーブル積んでるのを脳内確認)』
チチ : 『ムスメ駅まで歩けるだろ?もう行きな。 これからバイクでそっち行くから。』
ムスメ : 『分かった!じゃねー。』
今朝は寒いがポータブル電源と電気毛布積んであるからエンジン掛かっていなくともヨメさんは暖取れる。
朝食の残りをゆっくり食べながらグルグル考える。
まー、プラグだろうなぁ。
えーと、ミニに積んである工具工具…。
あー、しまった! まだプラグレンチ買ってないわっ。笑)
インチのスパナで行けるか?
外せたとして…。
車載工具多めなワーゲンはエンジンフルOHに出しちゃって無いからそれも頼れない。
キャンプ用のトーチはワーゲンの中…。
とりあえずライター持って行こう。
一度朝霞に行って工具持ってじゃ時間掛かり過ぎるしなー。
ジャンプ用のリチウムは…。
あ、ワーゲンに積んだままだ。笑)
まー、バイクに繋げばセル回るだろう。
(883でワーゲン掛けた実績あり。)
最悪は家までレッカー頼めば良いしな。
こんな日に限って雪が降っている。
えーとカッパカッパ。
あ、FLHのパニアに入れたままだ。笑)
そう。
こんな日に限ってFLHではなく前日ブエル乗って帰ったのだ。
(一先ずの整備し走り出したけどそれはまた後日)
FLHも車載工具多めで悔やまれる。
仕方がないからヨッメのカッパズボン履いて向かう。
丈短く裾合わせすると股が上がらず歩き難い。
足上がらずM2に跨れなくて反対側に倒しそうになった。(;´・ω・)
股に合わせると足首濡れるからね。
現着。
とりあえずボンネット開ける前にヨッメを助手席に移動させアクセルペダル全踏みセル回す。
きゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅるきゅる
ぶろぉぉぉおおおん。
少し置いたし気化したかな?
ぶーん、ぶーん、ぶーん。
3000回転まで何度か吹かしてアイドリング。
1000回転辺りを維持。
ヨッメ : 『えええええええええ。どーしてーーーー。』
オット : 『プラグ被ったんだよ。 前も言ったろ? ○☆△□ホンニャラって。』
オット : 『信号待ちでアイドル不安定になってたろ?』
ヨッメ : 『うん。だから少しアクセル踏んで止まらないようにしてた。』
オット : 『チョーク引くとガソリン濃くなるから火が出る所がガソリンで湿って火が飛びにくくなるんだよ。家のコンロも火口に油こぼすと着火しないだろ?』
ヨッメ : 『うーん。』
ヨッメ : 『ずっと低回転で走ると余計にプラグ被るんだよ。ちょっと回すと湿ったガソリンが燃えるから。』
オット : 『引いて距離走り過ぎなんだよ。くすぶって来たらチョーク戻して吹かさなきゃ。』
ヨッメ : 『じゃー、もうチョーク使わないっ!>_<』
オット : 『いやいや使えよ。笑) エンジンの様子見ながら戻せば良いんだよ。』
ヨッメ : 『どこまで走ったら戻すとか言ってくれないと分かんないもん。>_<』
どうもチョークをいつ戻すのかいつも迷って答えの見出せぬまま走っているらしい。
自分が運転するとき今こうでこの位で戻したぞと説明するんだけど、どうもそれを聞く耳は持っていないんだよなぁー。
困った時だけ聞いて来る。
まー、自分が洗濯機の使い方を説明されても一向に頭に入って来ないのと同じかぁ。
自分がバイクに乗り出した頃はキャブしかなかったし、今もキャブの車両に乗っているから深く考えずに分かっちゃうのだけど、そうでないとこの感じなら引くしこの感じになったら戻すとか言っても伝わらないし、その感覚も分からないんだろう。
今までというか今もキャブ。
ワーゲンミニ車二台どちらもキャブ。
今でも2stはキャブの方が多いと思うがTE250もそうだし
XT500もそう。
FLH、883×2、M2なんか全て同じキャブだし。(KEIHIN CV40)
しかも、全車VOES装備。
同じシステムだと補修部品を使い回せて良いのだ。
HDは同じケイヒンのバタフライやFCR、ミクニHSRなども乗ったけど、このCV40が好きなんだよね。
ミニはキャブに拘って選んだのではなく、探していて琴線に触れた車両がたまたまキャブだっただけ。
以前、キャブFI論争ってのがあったけど、2010辺りが最後だったかなぁ。
もうひと昔以上前の話。
20代でワーゲン乗り出した頃は『やっぱキャブでしょ!』 なんて言っていたけど、HDがオールFIになる頃はもうそんな変な拘りも無くなっていた。
少し古めなバイクや車ばかり所有してるからたまに誤解されるのだけど、その車両がFIならFIなりに乗るしキャブならキャブなり、セルならセルだしキック始動ならキックで掛ける。
手動進角なら手動でやるし。
R1300GSみたいに電子なら電子なりに…
あ、扱えていないけど…。(;´・ω・)
取り留めが無くなって来たな。
チョークに話戻すと、この『チョーク引く』って言葉や作業も失われて(忘れられて)行くんだろう。
つい先日も同じような話が出たのだけど、サイドブレーキを引くってのも伝わらなくなりつつあると。
サイドを踏むってのもあったが、最近の車はサイドブレーキボタンになっているようだ。
若い人は『エンジンを掛ける』じゃなくて『エンジンつける』らしいしな。
エンジンを掛けるってのも普通に使ってきたけどそもそも掛けていないしね。
点火て考えると実はつけるも正しく感じる。
想像するに、セルモーターの無い昔の車はクランク棒をプーリーに突っ込んで回したり、フライホイールにベルトを巻いて引いて回していた名残りなんじゃないだろうかなと考えてた。
キックも掛けるというか踏むだし。
ギアを掛ける?
電話の話にもなった。
電話は掛けるだけどこれも掛けていない。
電話交換手が居た頃は受話器を持ったり掛けたりしていたから?
[掛] 物を動かして端(と見られる部分)を他の物の面や一点に(固定的に)とめる。作用を向けて、そこに届かせる。
↑ こっちか?
そんなこんな、時代と共に言葉や機械の扱い方も変わって行くんだなーと。
FIになり冷間の燃調もアイドルアップも制御され、チョークも今や古の機構になりつつあるんだね。
だから今のバイクは!とか面倒臭い話は止めてくださいね。
今の時代に手動進角だったりギアがノンシンクロだったりする車なんて誰も乗りたがらないですよ。
みな技術の進化に身を委ねていくんですから。
自分がたまたまその時代に生きただけ。
それに抗いたい人は勝手にやれば良いだけの話。
ちなみに、CV40はCHOKEってなってるけど、正確には空気絞ってるんじゃなくガソリン増やすエンリッチナーだからー。
まー、今となってはこれもどうでも良い話なんですが。
まとめると、チョークの扱い慣れている人はもう気が付く気がつかない別にして既に昔の人(もしくは物好き)にカテゴライズされてますよってこと。
私は更に物好きなんで古い物にも新しい物にも目がありません。
勿論、自分が動かして楽しい乗り物のみですけどね。
「どこまで走ったらチョーク戻す」とかではなく、それは感じ取るものなんですよね。
「エンジンの様子見ながら」はそういう意味ですよね。
吉村秀雄氏の逸話にあるじゃないですか。
帝国海軍の航空機に搭乗中は常にエンジン音に耳を傾けておく。
計器類に異常が現れた時はもう手遅れ。その前のエンジン音の変化で不調を察知する必要がある。
奥様に言ってみますか?
「飛行機だと思いなさい。エンジンが停まったら墜落だ。」
そんな話したら『わー、出た出た』で困り顔されてお仕舞です。(;´・ω・)
アイドリングがバラついてとかは分かるようになってきているようですけどね。
まー、地上なら何かあってもローダー引き揚げ出来ますから。
コメ失礼します。
とても参考になるブログでしたので思わずコメントしてしまいました。
まず、洗濯機にしろ、チョークにしろ興味があれば知ろうとするし、興味がなければ知る事はないのだと思いました。
チョークを上手く使えないとその車(道具)が使えない=自分が不便するが理解できれば興味をもつ。
洗濯機が使えない=自分が不便するとなれば覚えることでしょう…。
私もブログ主様と同様に好きになった物に合わせるタイプです。
新しい物は便利
古い物は不便
…ではないと思っています。
ですよねー。
便利か不便かは立ち位置の問題で、あくまでも人それぞれの感想ってだけですもんね。
知りたい気持ちもあるけど普段使いの家電と勝手が違って苦手意識もあるみたいです。
その内に慣れると思います。
人も機械も自分に合わせさせるよりも、自分が合わせに行った方が円滑に事が運ぶと考えています。
まー、思っていてもそれを上手に出来ないんですけどね。
対人の方が特に…。(;´・ω・)
「エンジンをかける」の”掛ける”は「レコードを掛ける」と同じ用法で、由来は「機械を作動させる」、「仕掛ける」などです。
ですのでエンジンは掛けてます。
クランクシャフトが回る様を想像できるなら、とても”つける”などという表現は出来ないはずで、「エンジンを切る
」というのも正しくはスイッチを”切る”ことで「エンジンを止める」が綺麗な日本語だと思います。
特に若者がエンジンを”つける””切る”と表現しますが電気的なストーブか何かと勘違いしてるんでしょうね。
段々と日本人が幼稚化して教養が低下しているように感じる今日この頃なので業界人だけでも正しい認識と言葉を身に付けたいものです。
ブログを書いている最中気になったので「掛ける」の意味を調べました。
全体的に物を動かすや渡すという意味合いがあるようですね。
数年前から言語学に凝って本を読み漁ってる娘(16)に教えてもらったのですが、言語学界では少数多数に関わらず、言葉に正しい正しくないということは無いようです。
どこでどう発生したかや時代、地域、年齢層、など分布がどうなっているかを研究するんだそうです。
「この言葉は今はこう言っているけど昔はこうだったんだって」と面白おかしく聞かせてくれます。
良く話題に上がる「ら抜き言葉」がどういてそうなるのかについても教えてもらいました。
詳しくは割愛しますが、ら抜き言葉が発生したのにも理由があって、今も耳にすると違和感あるにせよ説明されると納得でした。
エンジンつけるも最初は違和感を覚えましたが、娘の話を聞き「まー、そう変化して行くのかもなー」と考えたら慣れてしまいました。笑)
幼稚化や教養の低下については分かりませんが、言葉に関しては時代時代や地域などによって変わって行くものと今は理解しています。
ちなみに、私もエンジンを切ると言っています。
自分の操作したことにより起こるのが点火カットで、その結果エンジンが停止すると考えているのもありますが、もしかしたら「エンジンつける」と同じ理由かもしれません。
今はFIのような電気電子が司る部品が多数なので、切るというのもおかしなことではないのかなとも思います。
それぞれ言い方や考え方があって良いのではないでしょうか。
勿論、不快に感じたりも個人の自由です。
言葉については私よりも娘の方が博学で柔軟な考え方をしていました。^^